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音符・楽譜の読み方を解説!ドレミを覚えてピアノの練習に役立てよう

音符・楽譜の読み方を解説!ドレミを覚えてピアノの練習に役立てよう

音楽の言葉は楽譜に書いて表されます。つまり音楽は言語の一種で、世界共通語です。楽譜が読めなくても楽器の演奏はできますが「楽譜を読めるようになっていろんな曲にチャレンジしたい」「楽器を習う前にある程度は音符の意味を理解したい」と考えている人もいるのではないでしょうか。

いきなり楽譜を目の前にすると「難しそう…」と不安になってしまうかもしれませんが、一定のルールを覚えれば、誰でも読めるようになります。

本記事では、音符の読み方や種類、拍子や強弱記号など、楽譜に記されている情報が読めるよう詳しく解説します。

目次

音符の読み方

楽譜は、五線譜の上に音符、文字、数字などを用いて、楽曲を表記したものです。音符には名称があり、丸い部分は符頭(ふとう)やたまと呼びます。

符頭から垂直に伸びる線は、符尾(ふび)やぼうと呼ばれ、符尾から波打ったような線は符鉤(ふこう)やはたといいます。

音符が表しているのは、音の高さと長さの2つ音符は単体では音がなく、五線譜の上に書かれることで初めて音が発生する仕組みです。

五線譜は平行に書かれた5本の線のことで、下から第1線、第2線と数え、第5線まであります。線と線の間は下から第1間、第2間と呼び、第4間まであり、五線譜は音の高さを表す目盛りです。第1線、第1間と上がると音も1音ずつ高くなります。

音符が表されるのは第5線の中だけではありません。

五線からはみ出した場合は、加線と呼ばれる短い線を音符につけることで音の高低を表します。第1線よりも下の場合は下第1線(間)、第5線よりも上の場合は上第1線(間)と呼びます。

音名とは?

楽譜を読むために音名も理解しておきましょう。音名といわれて真っ先に思い浮かぶのは「ドレミファソラシド」ではないかと思いますが、イタリア語です。

日本語や英語、ドイツ語では、以下の通り呼び名が違います。

イタリア語doremifasollasi
日本語
英語CDEFGAB
ドイツ語CDEFGAB

英語とドイツ語は文字にすると一緒ですが、読み方が異なります。

ドイツ語の読み方は、C(ツェー)・D(デー)・E(エー)・F(エフ)・G(ゲー)・A(アー)・B(ハー)です。

吹奏楽などではよく出てくるため、興味がある人はドイツ語の読み方も覚えておくといいでしょう。

音部記号

音部記号

音符は符頭の位置で音階が決まり、形の変化で長さを表していますが、音部記号で基準を示さなくてはなりません。

基準を決める記号は音部記号といい、主に使うのは「ト音記号」と「ヘ音記号」です。

 ト音記号

ト音記号は第2線から書き始め、ソ(日本語:ト)の位置を表した記号です。ト音記号はたくさんの楽器で使用され、ピアノで弾く右手のほとんどがト音記号で書かれています。

ピアノのほかにもギターやヴァイオリン、フルート・クラリネット・トランペットなど、弦楽器・木管楽器・金管楽器と幅広く使われているのがト音記号です。

まずは、ト音記号を読めるようになるといいでしょう。

ヘ音記号

へ音記号は第4線から書き始め、ファ(日本語:ヘ)の位置を表した記号です。ト音記号と同様によく目にする音部記号で、ト音記号で記される下第1線の「ド」とヘ音記号で記される上第1線の「ド」は同じ高さになります。

ピアノでは左手で弾く音を表すことが多く、広い音域を表すために低音部のヘ音記号が必要です。

音符の種類

音符の種類

音符の読み方がわかったら、長さを表す音符の種類と読み方を覚えましょう。「種類が多く覚えきれないのでは……」と不安になるかもしれませんが、ルールを理解すれば読めるようになります。

音符の種類は大きく分けると以下のとおりです。

  • 単純音符
  • 単純休符
  • 付点音符
  • 付点休符

それぞれの違いを具体的に解説していきます。

 単純音符

 単純音符

単純音符とは、符頭(たま)・符尾(ぼう)・符鉤(はた)の3つで構成されている音符のことを指します。

主な種類は以下のとおりです。

全音符

全音符は符頭が塗りつぶされていない白い状態で、符尾や符鉤のついていない音符です。長さは4拍になります。

2分音符

2分音符は符頭が塗りつぶされていない白い状態に符尾がついている音符です。長さはその名の通り2拍になります。

4分音符

4分音符は符頭が塗りつぶされて黒い状態に符尾がついている音符です。長さは1拍になります。 

8分音符

8分音符は4分音符に1つ符鉤がついた音符です。長さは1/2拍で、4分音符の半分になります。

8分音符が連続する場合、符鉤をつなげて表記されることもあります。

16分音符

16分音符は2つ符鉤がついた音符です。長さは1/4拍で、8分音符の半分になります。8分音符同様に16分音符が連続するときは、符鉤をつなげて表記されることもあります。

32分音符

32分音符は3つ符鉤がついた音符です。長さは1/8拍で、16分音符の半分になります。

こちらも連続するときは、符鉤をつなげて表記されることもあります。

64分音符

64分音符は4つ符鉤がついた音符です。長さは1/16拍で、32分音符の半分になります。

こちらも連続するときは、符鉤をつなげて表記されることもあります。

単純休符

単純音符同様に単純休符も、符頭(たま)・符尾(ぼう)・符鉤(はた)の3つで構成されている音符のことです。

主な種類は以下のとおりです。

全休符

全休符は、第4線の下に第3間の真ん中まで四角を書き、黒く塗りつぶした休符です。長さは基本的には4拍ですが、全休符は拍子に関係なく1小節休みという意味でも使用できます。

2分休符

2分休符は、第3線の上に第4間の真ん中まで四角を書き、黒く塗りつぶした休符です。休みの長さは2拍になります。全休符が下向きの突起なのに対し、2分休符は上向きです。

4分休符

4分休符は特徴的な形をしており、書くときは下から書きます。休みの長さは1拍です。

8分休符

8分休符は数字の「7」やひらがなの「て」に似た形をしており、長さは1/2拍で、4分休符の半分になります。

16分休符

16分休符は8分音符にもう一つ出っ張りが増え、2本になります。長さは1/4拍で、8分休符の半分です。

32分休符

32分休符は16分音符にもう一つ出っ張りが増え、合計3本になります。

長さは1/8拍で、16分休符の半分です。

64分休符

64分休符は32分音符にもう一つ出っ張りが増え、合計4本になります。長さは1/16拍で、32分休符の半分です。

付点音符

付点音符

付点音符とは、符頭(たま)・符尾(ぼう)・符鉤(はた)のほかに、音符の横に黒い点がついた音符のことです。この付点は単純音符の1/2の長さを表します。主な種類は以下のとおりです。

付点全音符

付点全音符は、全音符の横に付点がついた音符です。

4拍に半分である2拍は追加されるため、全部で6拍になります。

付点2分音符

付点2分音符は、2分音符の横に付点がついた音符です。半分である1拍がプラスされ3拍になります。

付点4分音符

付点4分音符は、4分音符の横に付点がついた音符です。半分である1/2拍がプラスされ1.5拍になります。

付点8分音符

付点8分音符は、8分音符の横に付点がついた音符で、長さは3/4拍です。

付点16分音符

付点16分音符は、16分音符の横に付点がついた音符で、長さは3/8拍です。

付点32分音符

付点32分音符は、32分音符の横に付点がついた音符で、長さは3/16拍です。

付点64分音符

付点64分音符は、64分音符の横に付点がついた音符で、長さは3/32拍です。

 付点休符

付点音符と同じく全休符も、単純休符の横に黒い点がつきます。考え方も同じで、この付点は単純休符の1/2の長さを表します。

主な種類は以下のとおりです。

付点全休符

付点全休符は、全休符の横に付点がついた休符です。4拍に半分である2拍は追加されるため、全部で6拍になります。

付点2分休符

付点2分休符は、2分休符の横に付点がついた音符です。半分である1拍がプラスされ3拍になります。

付点4分休符

付点4分休符は、4分休符の横に付点がついた休符です。半分である1/2拍がプラスされ1.5拍になります。

 付点8分休符

付点8分休符は、8分休符の横に付点がついた休符で、長さは3/4拍です。

付点16分休符

付点16分休符は、16分休符の横に付点がついた休符で、長さは3/8拍です。

付点32分休符

付点32分休符は、32分休符の横に付点がついた休符で、長さは3/16拍です。

付点64分休符

付点64分休符は、64分休符の横に付点がついた休符で、長さは3/32拍です。

拍子記号の種類

拍子記号の種類

音部記号の横に書いてあるのが拍子記号で、リズムを表す記号です。

下の分母の数字は何を拍の基準にするかを表し、上の分子の数字は1小節に入るビートの数を表します。拍子記号もさまざまな種類がありますが、よくある代表的な3つを紹介します。

4分の4拍子

4分の4拍子は4/4と分数のように表すこともあれば、Cのような形の「コモンタイム」と表記することもあります。

4分音符がワンビートで、1小節に4拍入ることを表します。

4分の3拍子

4分の3拍子は音部記号の横に3/4と表記されます。4分音符がワンビートで、1小節に3拍入るという意味です。

4分の3拍子はワルツと呼ばれることもあります。

2分の2拍子

2分の2拍子は2/2と分数のように表すこともあれば、Cに縦棒が入った「カットタイム・アラブレーヴェ」と表記することもあります。

2分音符がワンビートで、1小節に2拍入るという意味です。

強拍・中強拍・弱拍

拍子のまとまりを作る際に、重要になる区切りを強迫、それ以外を弱拍と呼びます。これは実際に鳴らす音の強い、弱いとは関係ありません。どこに重みを持たせるかという意味になります。

4拍子の場合は、1拍目は強迫、3拍目は中強迫、2・4拍目は弱拍。3拍子の場合は、1拍目は強迫、2・3拍目は弱拍が基本です。2拍子の場合は、1拍目が強迫、2拍目が弱拍で、マーチなどでよく使われます。

強弱記号

強弱記号

楽譜には強弱記号も記されています。主な強弱記号と変化を表す強弱記号を覚えましょう。

主な強弱記号

主な強弱記号と意味は以下の通りです。

  • ppp(ピアニッシシモ):ppよりも弱く
  • pp(ピアニッシモ):非常に弱く
  • p(ピアノ):弱く
  • mp(メゾピアノ):やや弱く
  • mf(メゾフォルテ):やや強く
  • f(フォルテ):強く
  • ff(フォルティッシモ)非常に強く
  • fff(フォルティッシシモ):ffより強く

強弱の変化を表す記号

pやfだけでは、いきなり強弱が変わってしまうこともあるため、だんだん大きくするときにはクレッシェンド、だんだん弱くするときはデクレッシェンドで表されます。

臨時記号

臨時記号

臨時記号とは、1音ではなく半音単位で変化させる記号のことです。

臨時記号の種類と意味は以下の通りです。

  • #(シャープ):半音高く
  • ♭(フラット):半音低く
  • ##(ダブルシャープ):全音(半音+半音)高く
  • ♭♭(ダブルフラット):全音(半音+半音)低く
  • ♮(ナチュラル):変化させた音を元に戻す

臨時記号は、同じ小節内まで効力があります。ただし、オクターブの音は変化しません。

わかりやすいように小節内でも臨時記号をつけた楽譜も存在しますが、さらに音が変化するわけではないため注意しましょう。

速度記号

音楽には速度があります。

「♩=120」と表されているときは、4分音符を1分間に120回数える速さという意味です。1秒に4分音符が2拍入ります。

速度は文字で表されることもあり、以下のような目安がつけられています。

  • Lento(レント):非常に遅く、ゆるやかに(♩=50~56)
  • Adagio(アダージョ):ゆっくりと(♩=56~63)
  • Andante(アンダンテ):歩くような速さ、落ち着いた速度で(♩=63~76)
  • Moderato(モデラート):中程度の速さで(♩=76~96)
  • Allegretto(アレグレット):やや速く(♩=96~120)
  • Allegro(アレグロ):速く、心地よいテンポで(♩=120~152)

アーティキュレーション記号

アーティキュレーション記号

アーティキュレーション記号とは、音と音のつなぎ方や切り方を表す記号のことです。

音符だけでは表現できない部分を補ってくれる記号で、フレーズに表情をつけるために表記されています。代表的な3つのアーティキュレーション記号を確認していきましょう。

スタッカート

スタッカートとは、音符の真上や真下にある付点のことで、音と音をつなげずに短く切って演奏します。長さの目安は元の音符の1/2程度です。

 スラー

スラーとは、音を切らずになめらかに演奏することを表した曲線です。用語で表す場合はlegato(レガート)と表記されることもあります。

弦楽器では一弓で演奏する目安にもなっています。同じ音が曲線でつながれている場合は、タイの可能性もあるため注意しましょう。

アクセント

アクセントとはその名の通り、音を強調するという意味です。アクセントのついていない周りの音符よりも、音量を上げて強調して演奏をします。 

発想記号

発想記号とは、発想標語とも呼ばれ、言葉で曲のイメージや表現方法を示したものです。

膨大な発想記号がありますが、よく見かける発想記号をまとめてみました。

  • appassionato(アパッシオナート):情熱的に、激情的に
  • cantabile(カンタービレ):歌うように
  • dolce(ドルチェ):甘く、優しく
  • grandioso(グランディオーソ):優雅に、優美に
  • marcato(マルカート):はっきりと

発想記号は100種類以上あるため、楽譜に出てきたときはその都度調べてみるといいでしょう。

まとめ

プロの世界でも耳で聞くだけで歌ったり楽器を演奏したりしてしまう人もいるため、楽譜が読めないからといって、音楽を楽しめないわけではありません。

しかし、楽譜が読めると作曲者の思いも理解しやすくなります。

楽器は継続的に続けなければすぐに上達するものではありませんが、楽譜は努力すれば1~2か月である程度読めるようになります。基本的な音符や楽譜の読み方を覚えて、楽器演奏を楽しんでください。

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この記事を書いた人

音楽教室やレッスンに関する情報を発信しています。実際の受講生の声も交えながら、各教室の特徴や強みを分かりやすく紹介します。音楽の世界への第一歩を、ここから踏み出しましょう。

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